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2007年10月22日
…【漢和辞典の字形を「斬る」】
上下逆さ字形の文字に関する補足
上下が逆さになった字形を持つ文字について述べた。明朝体にしてしまうと,どういう筆法かが読み取れない。いままで何回も述べてきたように,現在の日本における規範書体が明朝体である以上,漢和辞典は明朝体で親字を表記せざるを得ず,したがって特段の説明がないかぎり辞典から筆法を知ることはできない。このことについても前回記したとおりである。
漢字を知るための辞典として漢和辞典があるのだとしたら,こうしたことも問題視しなければならない。どうも現今の漢和辞典でさえ,明治期の目的をそのまま無批判に踏襲しているように思われてならないのであるが,これは要するに出版社の努力不足なのではないか,という問題提起でもある。
そもそも「予の倒文」と説明された時点で明朝体は存在せず,小篆に関して言えば,まさしく上下逆文字の関係であったことがよくわかるし,筆法に矛盾はない。上図は説文篆文である(これらも『大書源』から転載)。
けっきょくのところ,「予」の明朝体がつくられ,一方,その倒文ということで明朝体の予をそのままひっくり返すだけという安易なやり方に問題の真因があったのてはないかと思う。
posted by gen : 2007年10月22日 21:58