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2007年08月30日
…【漢和辞典の字形を「斬る」】
二つの「二」
漢和辞典の親字は例外なく明朝体である。しかし,中にはどうしても明朝体にみえない文字もある。今回も『大漢和辞典』を対象とし,その中から明朝体にはみえない「問題字」を挙げることにする。
『大漢和辞典』の文字番号248~250の3文字は次のような字形である(図をクリックすると拡大表示されます)。
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どうみてもゴシック体にしか見えない。ほんとうにこんな字形の文字なのか。
大漢和248の文字は「上」の古文であり,大漢和249の文字は「下」の古文である。ちなみに古文とは周・春秋戦国時代の金文を指すことが多いようであるが,「説文古文」と言われるものは孔子の旧宅を壊した跡から得たといわれるものである。
「上」と「下」の古文は『康煕字典』では次図のように表記されており,これならば明朝体表現といって差し支えない。
甲骨文字もそうであるが,金文は等線体だ。したがって,その形で表わそうとすればゴシック体風になることはわかるが,親字として金文の形そのものを示すことには抵抗を感じざるを得ない。しかも『大漢和辞典』では金文の形というより,やはりほとんどゴシック体なのである。古文の形でしか示さないのであれば,たとえば平凡社『字通』のようにはっきり甲骨文字・金文と断った上で表示すべきであろう。『大漢和辞典』の構成はかえって混乱を助長する可能性が高いと思うのだが。
posted by gen : 2007年08月30日 22:03