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2007年06月15日
…【最近の話題】
文字とロゴの狭間
1.ぎょさい
先日,久しぶりに飛騨高山から白川郷の方面を旅行した。高山市中心部からやや南,苔川の近くに「まつりの森」があるのだが,その道沿いに「鰶」という看板が目に付いた(下左図)。もともと「魚偏に祭」と書く文字はあって(上右図),音はセイ,サイ,訓では「このしろ」と読むのであるが,ここでは「ぎょさい」と読ませている。宴会中心の和風レストランで,「魚祭」という二文字が本来の店名らしい。しかし図の字形はどうみても「魚偏に祭」と一文字に読める。要するに一種のロゴとして制作したものであろう。車の中からちらっと見ただけだったが,漢字の世界では,こうしていつの間にか新しい読みが誕生してきたのだろうと変な感心をした。
2.漁港
日本経済新聞の連載「世帯組曲」6月9日付で,あるロックバンドが紹介されていた。名前は「漁港」(ぎょこう)なのだが次図の記事の一部に示されるように「港」が左右反転している。
記事の中に「文字」として出てくるので,一瞬,こういう文字があったかと思ってしまうのだが,たぶんこんな文字は存在しない。 そこでインターネット版の「日経プラス」をみると,この本文では,
バンド名は「漁港(ぎょこう)」で、正式には「港」の字を左右反転させて表記します。2文字の「さんずい」が両側に開くような形になり「カニみたいに見える」(森田さん)というのが理由だそうです。と説明している。つまり,これは明らかにロゴなのである。しかしこうして新聞に「文字として(?)」載ってしまうと,それがいつの間にか一人歩きすることになりはしないかと心配になる。それだけ,とんでもない外字を見続けているからかもしれない。 ちなみに,実際には次図のようになるのであろう。たしかに,想像を逞しくすればカニをイメージできないことはない。
【お詫び】当方の手違いにより,1週間ほどアクセス不能の状態が続いてしまいました。たいへん失礼しました。
posted by gen : 2007年06月15日 20:23