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2007年03月03日 …【最近の話題】

フォントインフラに関する二つの話題

インデックスフォント研究会に参加

一昨日の3月1日,第15回インデックスフォント研究会が開催され,オブザーバとして参加した。この研究会の存在と活動の概要は知っていたが,実際に参加したのは初めてである。
これは簡単に言えば,外字問題を解決するための仕組みとして著者には「今昔文字鏡」を利用してもらうとともに外字(規格外文字)は文字鏡番号を付けてもらうこととし,受け側(処理側)ではインデックスフォントを用いることによって外字を含む原稿を正しく交換できるようにしようとするものである。異種システム間では,インデックスフォント番号を用いることで外字問題を解決できるという。
ただ,インデックスフォント番号がユニコードのPUAを使用することや,内字と外字が別書体で表示されることに対して利用者の納得が得られるのかどうかなどの懸念も考えられなくはない。しかし外字がこれほどまでに増殖してくれば,早晩,文字コードでのテキスト伝達は破綻する可能性もある。「無駄な外字を増やすな」という指摘はよく聞かれるが,多くは「無駄な外字とは?」というしっかりした定義がなされないままでの主張であることが多い。「字体差でなければデザイン差」とする国語行政の解釈自体,多くの矛盾を抱えているのだが,「デザイン差とは何か」にさえまともに答えようとしていない状況の中で,単に「文字を増やしてはならない」と言っても説得力はないのである。
今後の多角的かつ精緻な検証が必要ではあるものの,解決策のひとつとして傾聴に価するものと言えそうである。

Font Museum構想を発表

次の日すなわち昨日の2日,京都高度技術研究所(アステム)において画像電子学会の第5回電子ミュージアム研究会が開かれ,そこで『Font Museumの意義とその構想』と題する発表を行った。これは情報規格調査会 SC34/WG2小委員会の中で提案し検討している構想で,あまり具体的になっているものではないが,途中報告として行ったものである。
文書というのは,単にコード化されたテキストデータだけですべてが言い尽くされているわけでは決してない。どんな書体を選ぶかで印象は大きく変わる。そもそも,文意に合った書体,もっと積極的に言えば文意をさらに補強できる書体が選ばれる。組版体裁と書体の雰囲気によってその文書の印象は非常に変わってくるのである。したがって文書の再現には使用された書体(グリフ)イメージが参照できることが望ましい。しかし現実は厳しい現状がある。多くの活字書体がすでに失われ,写植書体も同様の運命にあるだけでなく,さらに発売されて30年に満たない専用ワープロ搭載フォントでさえ,すでに市場では眼にすることができなくなりつつある。
Font Museumとは,オープンなフォーマットのフォント以外の書体をイメージで,メトリクスデータをテキストで保存しようというものである。文書そのものを保存するのが最良であることは疑い得ないが,スペースファクタを考えれば電子的保存に依存せざるを得ない。PDF/Aは版面そのものの保存ができるという意味で目的に適っているのだが,現在はまだエンベッドできないフォントも市場に多い。その場合にはPDF/Aでは保存できないのである。
いずれにせよ,XMLベースのテキストアーカイブを補完する仕組みとしてFont Museumの存在意義はあるものと考えており,さらに検討を続けていくつもりである。

posted by gen : 2007年03月03日 22:21

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