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2006年10月04日
…【文字の違いとは何か】
わたりの「能力」
「揺れる漢字の字体」から
前回の最後に,
外字増殖の多くは,「手書き文字と印刷用文字」の字形の混同にあるように思えてならない。だとすれば,この違いの明確化が無用の文字をつくらないための最善の道のように思われるのである。どなたかが「わたりの能力」と言われていたが,外観上の違いがあっても,それを同一とみることができる能力がなければ,とくに文字の世界は破綻をきたす。
と書いたのであるが,「どなたかが……」では何となくすっきりしないので,記憶を呼び起こすべく私のスクラップ(一応,データベース化してある)を確認してみた。その結果,そのタネは「探求 記者の目」という朝日新聞のコラムの1997年3月1日付紙面であった。「揺れる漢字の字体」というテーマである(署名記事で,記者は由里幸子氏)。
ここでは,JISの幽霊字問題,包摂基準,正字か略字か,などの議論を紹介した後で,
これらを聞くと,字体は違っても同じだと認識する「渡り」能力こそ重要だという,茨城大学教授の小林一仁氏の意見はうなずけた。
と述べている。改めて,「渡り能力」という表現はぴったりだと思う。
posted by gen : 2006年10月04日 23:20